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グレイシャーベイ国立公園の入口 |
「その旅は、一通のメールから始まった」などとしゃれているのではなく、突然、アラスカでのシーカヤックツアーの誘いがあり、どうしようかと迷う事無く「行きたい!」
早速、職場での休暇作戦を開始。なんとかOK。しかし、出発日が近づいているのに航空券が未だ取れない。これもイチローの影響なのか?それに加えてアラスカの蚊は、セーターの上からでも刺すと、なんかで読んだ覚えがある。蚊とは相性がよくないので、虫よけネットを探す。虫よけスプレーは、日本製はアラスカの蚊には効かないだろう、現地で購入すればいい。などと思っていたが、何故セーターなのか?調べると現地気温は、東京の冬なみである。となると装備は大丈夫なのか?いったいなにを持って行けばよいのか、初めてのカヌーツアーで見当もつかず、荷物は増えていきそう。熊はでる。雨がよく降る。同行者はみんなベテラン。そんなに長距離を漕いだ事もない。など、次から次ぎと心配になるが、気がついたら、成田空港で、待ち合わせ。その時に、参加者と初めての挨拶。
ところで、目的地は、アラスカ南西部のグレイシャーベイ国立公園。ここで、シーカヤックツアーで、氷河を見て、鯨(ザトウクジラ)、アザラシ、ラッコ、イルカ、シャチなども見られるとのこと。この公園は1925年に国定公園に指定され、1980年には国立公園・指定保護地区。1986年にはユネスコ生物保護地。そして、1992年に世界遺産に登録されている(ことを知ったのは、帰って来てから)。そして、フェアウエザー、セント・エライアス、チルカットの巨大山脈に、三方を囲まれ、そこから直接湾内に流れ込む氷河の数は、16。
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ジュノー 〜 シアトルの空から |
そんなわけで、いつの間にか8月28日。成田を発ち、快晴のシアトル経由でアラスカ州都のジュノーに到着。そこは雲が低くたれ込め、その切れ目から遠くに氷河が見える、夏なのに冬の景色。その上雨は降っているし寒い。慌ててフリースを着込む。しばらく待つと今回のガイドをしてくれる渡部純一郎さん(テレビ番組グレイト・ジャニーでベーリング海を横断)と合流。町の見物をし、食料の買いだし、荷物のパッキングをしてロッジ(モーテル)に宿泊。明日からは暫くテント生活。
8月29日、雨の中、公園の近くの町グスタヴァスバスまで、小型機で移動。着陸のため旋回中「ムースがいる」とパイロットが滑走路の端を指さして教えてくれた。そこから15km先の公園内のレインジャーステイションまでタクシーで移動。
入園手続きでは、滞在期間、名前、テントの色などを聞かれる。その後、オリエンテーションとしてビデオを見せられる。当然めったに来ない日本人向けはなし。熊の生息地域に入っていく事への注意。特に、炊事と食事は海辺で、なおかつ満潮位より下でする事(これは臭いがつくことを防ぐため)。食料は、公園内のキャンプサイトでは食料庫へ必ずしまう事(小型の熊が出没しているとレインジャーから注意される)。ツアー中は専用コンテナを借りて、テントからは出来る限り離しておくこと。川の水は寄生虫がいるため、煮沸するか、浄水器を使用。低体温症(ハイポサーミア)の注意と予防等が説明されていたようである(殆ど聞き取れなかった)。あとは、自分の責任で行動(オンユアリスク)して、楽しみなさいという感じであった。
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国立公園内の船着き場。ここからフェリーにシーカヤックを積んでスタート地点へ。 |
石橋氏のテント。何かが出没してもおかしくない大自然の中である・・・。 |
次にカヤックのレンタルの手続き。これまた、別に経験など聞かれず、逆に、艇の確認、ライジャケのフィッティングの確認等、レンタル用品の不備の無いことの確認を求められる。そのあとは、予定のコースについて質問があり、危険な場所については「私ならそこには行かない」ぐらいの感じで手続き終了。すべての手続きも終わり、食事も海辺で済ませ、各自のテントで明日に備え休むことに。
テントの外は雨。雨音なのか、動物の足音なのか?明日からのツアーは?等々、だんだん寝付けなくなりそうである。 |