エディ便り・その2:静岡県磐田市のあれこれ@太田さんより

 多摩市カヌークラブの皆さん こんにちは
 私が帰郷して4ヶ月が過ぎました。そこでちょっと地方事情についてお話します。どうぞ軽く読み流してください。
  1)静岡県磐田市
  2)冬眠を忘れた蛇「スネちゃん」の件
  3)静岡県西部のカヌー
  4)お勧めスポット

1)静岡県磐田市
 天竜川と太田川との中間にあるなだらかな磐田原の丘陵に続いて、南部の遠州灘まで穀倉地帯の平野が続く。その静岡県西部に位置する磐田原台地と南部平野一帯にかけて磐田市が展開している。磐田地方は日照時間が長く、気候温暖な自然条件に恵まれ、約2万年前から人が住み始めたと言われている。奈良時代には「遠江国府」が置かれ、聖武天皇の祭政一致の理想から建立された「遠江国分寺(国の文化財指定)」、律令制の衰退とともにできた「伊勢神宮神領地」、南北朝時代の今川氏による「守護所」等遠州地方の中心であった。穀倉地帯であった磐田地方の近世の村々は「幕府領・藩領・旗本知行・寺社領」と細かく分割され、その中心の見附は、「東海道53次の宿場」として栄えた。(見附は現在「見付」と書き、その名前の由来は「西から天竜川を渡ってきた旅人が、この地で初めて富士山を見つけた事から」といわれている)。昭和23年市制施行により「磐田市」が誕生し、昭和40年代から工場誘致につとめ、現在では県下有数の工業都市になった。

 熊切正次氏著「磐田ことはじめ」からの抜粋です。以上歴史の時間でした。あー疲れた。次は田舎の一事件です。のんびり読んで下さい。

2)冬眠を忘れた蛇「スネちゃん」の件
 昨年11月のある日(大変穏やかで暖かな日)突然私の前に現れた「スネちゃん」。芝生の上の陽だまりで安眠を貪っていた蛇は、「びっくり・どっきり・顔面蒼白」の私を尻目に「素知らぬ顔」で居眠りを続けている。「私がこんなに驚いているのに少しは反応せよ」とばかりに、「及び腰」でちょっかいを出した。そんな私に同情するかのように「ゆっくりゆっくり」草むらに移動していった。「むかつくーっ」あるいは「うざいーっ」と言いながら去って行ったかもしれない。その後何回か同じ事を繰り返した。私の「蛇を見つける速さ」は、どんどん速くなり、そしてどんどん遠目になって行った。もはや家族から冷やかされる事態に。「田舎生活は、これが普通よ」ってね。12月になっても、このやり取りは続いた。どうやらこの蛇は、「あまりの暖冬」と「生来ののん気な性格(?)」とで冬眠を忘れてしまったようだ。1月になっても・・・。2月中旬(とても寒い日が続いた週)異変が起きた。気になる蛇さんを見に行ったところ、紫陽花の木の根っこに絡みついて全く動こうとしない。「この寒さに耐えられず天国へ」召されてしまった。凍死!!「蛇の凍死」でインターネット検索をしたところ、「そんな情報はない。知りたい事は何?」とパソコンにバカにされる始末であった。私は、そんな「のん気な蛇」に同情し、「スネちゃん」と名付けた。 田舎の「私だけの痛ましい事件」であった。

 次は、静岡県西部のカヌーについてお話します。多摩市カヌークラブと比べながらどうぞ。

3)静岡県西部のカヌー
 静岡県全県でカヌーショップは9店あり、その内8店は「スクール」を開いている。他県と比較して「多い方」だと思う。その草分けが「カヌーショップ雄」である。その創始者である鈴木氏は、静岡カヌークラブを開設し静岡県のカヌーの発展に尽くした。多摩市カヌークラブとの交流も1996年以来であったが、昨年末永眠された。改めてご冥福をお祈りします。その「静岡カヌークラブ」は、今後の活動方法について検討中である。僅かでも援助出来れば、と思っている。さて故鈴木氏は、カヌー技術の習得・レスキュー等で様々な工夫を施した。その一部を紹介します。
パドル
初心者用に「アンフェザーパドル」を採用した。一般にシーカヤックで多用されるパドルであるが、手首を返す必要が無く「一番大切な腕の回転運動」に専念できる。カヤックそのものに慣れれば、「フェザーパドル」に替わっても気持ちにゆとりがある為短時間で順応出来る。
子供用カヤック
スクウォート艇を採用した。軽量な子供達にとっては、ガンネルの下まで沈んだ状態は大変安定し、且つ水面が近く怖さが薄らぐ。(スクウォート艇にはフットプレースが無い。しかし鈴木氏お手製の特製プレースが装備されている)
リバーツーリングでのスプレースカート
経験の浅い人々のリバーツーリングでは、スプレースカートを装着しない。これは「浸水よりも沈脱時のパニック緩和を優先する」手段である。「ロール成功体験」を重視するのが本当だと思うが、穏やかな川で経験の浅い人をガイドする場合、「引率側の責任を基に」参考にすべき手段だと思う。
沈脱
子供達を含めて「艇を放さない」ように教育されている。こちらから近づき「艇を放してスターングラブループを掴みなさい」と指示して初めて艇を放す。川のグレードあるいは状況によるが、参考になる行動だと思う。
家族との係わり
「家族を犠牲にしての本人のみの楽しみ」は、出来るだけ避ける方向にある。こちらのパドラー達は、ちょうど子育て時期のメンバーが多い事もあって、大変家族を大切にする。つまり「今回は自分が楽しむが、次回は家族サービスだ」あるいは「家族で参加できる場所(陸組と川組に分れて、それぞれが楽しめる場所)を選択する」等だ。カヌー三昧であった私にとっては、少々物足りないが「本来の姿」であろう。

 最後にこちらでのお勧め「ダウンリバーツーリングスポット」を紹介します。是非体験して下さい。

4)お勧めスポット
豊川(寒狭川と宇連川が長篠城跡付近で合流し、豊川となって三河湾に注ぐ)
【寒狭川の合流地点から上流約4km地点(滝神社前)〜豊川の合流地点から下流約2km水道管橋】
人工建造物が殆ど無く、適度な瀬が次々に現れる。水質も大変良く、楽しめる川である。6月から9月までは釣り人が多く、細心の注意を要する。
大井川
【上流の本川根町千頭付近】
多摩市カヌークラブが拠点としている「中川根町久野脇」から上流約30kmの地点で、テクニックコースとの事。私はまだ体験していないので、「早く・・・」と思っている。
笹間川
【大井川の支流で、笹間川ダムから大井川合流地点までの約3km】
故鈴木氏のお話では、水量豊富な時の急流下りが楽しめるとの事。こちらもまだ体験していないが、「早く というよりも狭い川の増水時の様を観察したい」と思っている。

 多摩市と磐田市との距離は約230kmで、時間にして3時間30分前後といったところで、近距離の範囲と思います。カヌーに関する事は勿論ですが、「釣りや各種果物狩り」あるいは「新鮮野菜の収穫」等様々な分野で交流して行きたい、と思っています。野菜といえばトマトが大変美味しいし、また種類の多い事に驚きます。グリーンマスタードという野菜をご存知でしょうか?サニーレタス風ですが、マスタードという名前の通り「ピリカラ」です。肉類を巻いて食べると、これまた大変美味しい。
ではでは

編集後記

 おまたせしました!ようやくパドタマVol.36が完成しました。3月発行のパドタマは大事な「会員継続手続き」の案内があるので早めに発行しなければいけないのですが、遅くなってしまい申し訳ありません。大変慌ただしくて恐縮ですが「クラブ便り」にも記載した通り、会員継続の手続きはできるだけ3月31日までによろしくお願いします。来年はもっと余裕を持って、早めの発送を心がけます。
 遠征ツーリングの予定も具体的に決まってきました。今年もそれぞれ自分のペースで参加し、楽しくパドリングしましょう。ツーリングの投稿文をお願いした時には、ご協力よろしくお願いしますね。また、キャンプ料理のメニューも募集中。作りたいもの、作ったことはないけど挑戦してみたいものなど、なにかピピッとひらめいたらお知らせください!
 次回は6月発行の予定です。お楽しみに!


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